クロスオーバーする香取慎吾さんの強さ
「独学」ということばに惹かれて下記の書籍を読みました。
『知的戦闘力を高める 独学の技法』.山口 周.ダイヤモンド社(2017/11/15)
以下の記事
でもふれましたが、この書籍、なかなか示唆に富んだ戦略が提案されています。ビジネスマン以外の方にもお勧めの一冊です。
ここでは、著者の指摘「自分が学ぶべきジャンルについては、二つのジャンルのクロスオーバーを考えてみる」について考えてみます。
そして、大好きな香取慎吾さんの現状と照らし合わせていきます!
(すいません。私、そこそこのSMAPファンのため、何をするにもSMAP関連の出来事に当てはめて説明する傾向があります)
さて、著者は『知的戦闘力を高める 独学の技法』としてのクロスオーバーのポイントを二つ挙げています。
まず、一つ目のポイントは
自分が学ぶべきジャンルについては、二つのジャンルのクロスオーバーを考えてみる。一つのジャンルで飛び抜けるのは難しいことですが、クロスオーバーを作るとユニークなポジションを作りやすい。
です。
そして、二つ目のポイントは
掛け合わせるジャンルについては、「自分の持っている本性や興味」を主軸に選ぶべきで、他人が「持っているもの」で、自分が「欲しいもの」を主軸にしてはいけない。
です。
『知的戦闘力を高める 独学の技法』として、二つのクロスオーバーのポイントが指摘されています。その通りだと思います。
では、この二つのポイントを香取慎吾さんを例にして、具体的に考えていきましょう!
1. はじめに
皆さまご存知のように、SMAPは突然解散してしまいました。そのため、SMAPという形でメディアに出演することがなくなりました。さらに、SMAP解散に伴い香取慎吾さんがメディアに出る機会も減りました。
特に、テレビメディアへの露出減少は顕著でした。
まず、SMAPメンバーとして1996年から2016年まで出演していたレギュラー番組が終了し、続いて、2017年、2018年と、個人で出演していたレギュラー番組も終了してしまいます。香取慎吾さんご本人は終わりたくないと言っていましたので、ファンにとっては非常に残念な状況でした。
でも、テレビメディアへの露出は減りましたが、逆に、ネットメディアへの参加が増加しました。特に、InstagramやTwitterなどのネットサービスに参加したことで、香取慎吾さんとファンとの距離はグッと縮まることになります。
また、2018年8月現在、テレビのCMで香取慎吾さんを見かける機会も多くなりました。テレビで放映されるCMで見かける香取慎吾さんは、ノンアルコールのビールを美味しそうに飲んでいたりコンビニの焼き鳥を満足そうに食べていたりなど、SMAP時代のアイドル姿を彷彿とさせてくれます。
このように、CMに出演するという形で香取慎吾さんをテレビメディアで目にする機会が増えてくると、再び、香取慎吾さんがテレビでレギュラー番組をもつ日も近いのではないでしょうか。
2. 仮説
香取慎吾さんは、近いうちにテレビでレギュラー番組をもつ
3. 根拠
香取慎吾さんは、『知的戦闘力を高める 独学の技法』の著者が指摘するクロスオーバーのポイントを既にクリアしています。順に、見ていきましょう。
まず、クロスオーバーの一つ目のポイント
クロスオーバーを作るとユニークなポジションを作りやすい。
ですが、香取慎吾さんは、ネットメディアでの活躍という今までのSMAP時代にはなかったポジションを手に入れています。そのため、再び、テレビでレギュラー番組をもったときに、非常にユニークなポジションにつくことができます。テレビメディアは香取慎吾さんを起用したくなるはずです。
次に、クロスオーバーの二つ目のポイント
掛け合わせるジャンルについては、「自分の持っている本性や興味」を主軸に選ぶ
も、香取慎吾さんは見事にクリアしています。
こちらに関しては、まだご存知でない方も多いと思いますが、現在、香取慎吾さんは「画家」というジャンルで活躍しています。
美術手帖のmagazineニュースのサイト
香取慎吾、初の個展会場はルーヴル美術館に決定。 「ジャポニスム2018」広報大使にも任命
(2018.5.28の記事)
に、
18年7月〜19年2月までの開催期間中、「展覧会」「舞台公演」「映像」「生活文化」の4つのカテゴリーで、日本の伝統芸能から現代美術、ポップカルチャーまでを紹介する多数のプログラムが行われ、ポンピドゥー・センター、パレ・ド・トーキョー、ギメ東洋美術館など、パリ内外の100近くの施設が会場となる。
「若冲展」「安藤忠雄展」「藤田嗣治展」など様々な展覧会が予定されるなか、香取慎吾の個展が「公式企画」として、展覧会のラインナップに加わることになった。会期は2018年9月19日~10月3日。会場となるのは、フランスを代表する美術館、ルーヴル美術館だ。
と掲載されているほどの活躍ぶりです。
つまり、香取慎吾さんは「自分の持っている本性や興味」のジャンルで既に活躍し始めているわけです。香取慎吾さんは、タレントというジャンルと画家というジャンルを見事にクロスオーバーしていますね。
香取慎吾さんは、知的戦闘力を高めるどころか、すでに、知的戦闘力を備えていることになります。
4. 結論
このように、香取慎吾さんはクロスオーバーの重要な二つのポイントをクリアし、知的戦闘力が既に備わっている状態です。よって、この先、香取慎吾さんが活躍することは確実です。ですから、これほどの人材をテレビメディアが放置し続けることは難しいのです。
したがって、香取慎吾さんは近いうちにテレビでレギュラー番組をもちます!!!
香取慎吾さんの今後のご活躍、心から願っています。
さて、社会人生活を送りながら大学院で研究をする生活もクロスオーバーといえますね。
実際、大学院で学ぶ前と学んだ後では、私自身にも変化がありました。
ぜひとも、クロスオーバーで学びを深め知的戦闘力を高めていきましょう!
『知的戦闘力を高める 独学の技法』、なかなか示唆に富んだ良書でした。
一読をお勧めします。
以下、余談です。
実は、著者の記述でうまく解釈できない部分がありました。
著者は、82ページで
主張をいざしようというとき、過去のインプットをどれくらい正確に再現できるかで、説得力が大きく変わってしまう。
と指摘しています。これは、その通りだと思います。
ただ、この指摘に関し、84ページで
人間のワーキングメモリには限りがありますから、インプットした情報をすべて脳内に記憶することはできません。状況に即応して、過去のインプットの中から、「あの情報」を正確に引き出していくためには、テーマに応じたストック構築がどうしても必要になるわけです。
と説明しています。
う〜〜〜ん・・・
ワーキングメモリーとは、認知心理学ハンドブックに記述されているように
ワーキングメモリとは、様々な課題の遂行中に、必要な情報を一時的に保持することでその課題遂行を可能にしている記憶の機能、あるいはその機能を実現しているメカニズムや記憶システム
『認知心理学ハンドブック』.日本認知心理学会 編.有斐閣(2013/12/20)
ではないでしょうか?
つまり、ワーキングメモリは課題遂行時の一時的記憶保持に関わる機能であり、過去の記憶を引き出す機能とは異なるように思うのです。
この辺りの著者の主張、よくわかりませんでした。