生活定点 自分のための教養・勉強にかけるお金
「生活定点」のデータを使ってみよう!第2弾です。ここでは「自分のための教養・勉強にかけるお金」という質問項目に焦点をあて、年代別に回答の推移を調べます。
「生活定点」とは、博報堂生活総合研究所が1992年から隔年で実施する時系列観測調査のことです。この調査の目的は、日頃の感情、生活行動や消費態度、社会観など、多角的な質問項目から、生活者の意識と欲求の推移の分析となっています。
「生活定点」をご覧になるとわかるように、1992年から2018年までの隔年の調査結果が回答率(%)という形で表示されています。そのため、様々な質問項目の推移を回答率の変化によって観察できます。オリジナルのデータが提供されているわけではありませんので詳細な分析はできませんが、それでも回答率の変化から様々な質問項目の傾向を読み取ることができます。
「生活定点」の質問項目はとても多角的です。
例えば、「消費・お金」のテーマだけでも
・外食にかけるお金
・ライブやイベント、フェスにかけるお金
・自分のための教養・勉強にかけるお金
など、多くの質問項目が設定されています。
ここでは、「自分のための教養・勉強にかけるお金」という質問項目に焦点をあて
・今後(も)お金をかけたい!
の回答率(%)を年代別に比べてみます。
「生活定点」のデータを使って、現在と今後を比べてみた!
博報堂生活総合研究所「生活定点」調査 のデータは、Excelファイルで提供されています。
ダウンロード して使うことができますので、まずは、ダウンロードしてみます。
ダウンロードできたら、「生活定点」のExcelファイルを確認してみましょう。
シートごとに性別、年齢別、地域別データで整理されていることがわかりますね。
それでは
項目番号 987
質問分野 14.消費・お金
質問項目 現在お金をかけているもの
「自分のための教養・勉強にかけるお金」
と
項目番号 1013
質問分野 14.消費・お金
質問項目 今後(も)お金をかけたいもの
「自分のための教養・勉強にかけるお金」
の、年代別(20’s から 60’sのシート)の回答率(%)を使って 現在と今後 を比べてみましょう。
そのために、以下のような 現在と今後 が比較できる折れ線グラフを描いてみました。
グラフを描いてみると、20代から60代まで、すべての年代で 今後、自分のための教養・勉強にお金をかけたいと回答している率が高いことがわかります。
すべての年代で
と思っているようですね。
「生活定点」のデータを、年代別にながめてみた!
すべての年代で今後、自分のための教養・勉強にお金をかけたいと回答している率が高いことがわかりましたが、上のグラフ、よくながめると 30代と60代 の推移に特徴があります。
まず、全体的に、今後(も)「自分のための教養・勉強にお金」をかけたい人が年々減少傾向にある中、30代 だけは横ばいをキープしています。
30代は自分への投資を続けていきたい年代なのでしょうか?
また、60代 は、現在は「自分のための教養・勉強にお金」をかけていますが、今後になると他の年代よりもかけない傾向にあることがわかります。
リタイアする年齢が上がっていますので、60代とはいえ「自分のための教養・勉強にお金」をかけて過ごすことができる人、減る傾向なのかもしれませんね。
このように、「生活定点」のデータを使ってグラフを描いてみると、年代別の傾向などを読み取ることができます。ただし、「生活定点」ではオリジナルのデータが提供されていないため、これ以上詳細な分析はできません。
まとめ
「生活定点」のデータから、20代から60代まで、すべての年代で、現在よりも今後、自分のための教養・勉強にお金をかけたい!と考えていることがわかりました。
また、30代は、自分のための教養・勉強にお金を今後もかけたいと考える傾向にあること、そして、60代は、今後もかけたいと考える人が減ってしまう傾向にあることがわかりました。
「生活定点」では、オリジナルのデータが提供されていないため、これ以上詳細な分析はできません。でも、「生活定点」で調査している、日頃の感情、生活行動や消費態度、社会観など、多角的な質問項目との関連をみていくと、もしかしたら、上記のような傾向に影響を与えている要因、みえてくるかもしれませんね!