生活定点 サイフのひもの所有権、夫と妻で同等か?
「生活定点」のデータを使ってみよう!第3弾です。ここでは、サイフのひもの所有権が夫と妻で同等かどうかを「生活定点」のデータを使って性別、年齢別に調べていきます。
「生活定点」とは、博報堂生活総合研究所が1992年から隔年で実施する時系列観測調査のことです。この調査の目的は、日頃の感情、生活行動や消費態度、社会観など、多角的な質問項目から生活者の意識と欲求の推移をみることです。
「生活定点」をご覧になるとわかるように、1992年から2018年までの隔年の調査結果が回答率(%)という形で表示されています。そのため、様々な質問項目の推移を回答率の変化によって観察できます。オリジナルのデータが提供されているわけではありませんので詳細な分析はできませんが、それでも回答率の変化から様々な質問項目の傾向を読み取ることはできます。
「生活定点」の質問項目はとても多角的です。
例えば、「消費・お金」のテーマだけでも
・消費全般の意識・行動
・環境配慮で買い物意識が変わったもの
・サイフのひもの所有権[既婚者]
など、多くの質問項目が設定されています。
ここでは、「サイフのひもの所有権」で「夫と妻が同等」の質問に焦点をあて
・年齢で違いがあるか!
を調べます。
「サイフのひもの所有権」は「夫と妻で同等」か?
「生活定点」調査 のデータは、Excelファイルで提供されています。
ダウンロード して使うことができますので、まずは、ダウンロードしてみましょう。
さて、ダウンロードした「生活定点」のExcelファイル、シートごとに性別、年齢別、地域別データで整理されています。
ここでは
項目番号 1058 質問分野 14.消費・お金 質問項目 サイフのひもの所有権[既婚者] 「夫と妻が同等」
の、性別(MaleとFemaleのシート)と 年齢別(20’s から 60’sのシート)のデータを使って、 1998年から2018年までの4年ごとの回答率(%)を折れ線グラフで描いてみます。
1. 回答率の推移(性別)
まずは、性別でグラフを描いてみました。
男性と女性で回答率の推移に大きな違いはなさそうです。
どちらも、「サイフのひもの所有権」が「夫と妻で同等」と回答する人は増えています。
2. 回答率の推移(年齢別)
次に、年齢別でグラフを描いてみました。
サイフのひもの所有権が夫と妻で同等と回答する割合、 20代と30代 で年々着実に増えていることがわかります。でも、40代と50代と60代 は、20代と30代 に比べると増え方が鈍いですね。
さらに、60代 は、40代や50代 と比較するとサイフのひもの所有権が夫と妻で同等という回答が全体的に多いです。
年齢別に比較してみると、回答率の推移に違いがみられることがわかります。
このように、グラフを描いてみるとサイフのひもの所有権が夫と妻で同等とする回答率の推移に、年齢別で違いがみられることがわかります!
まとめ
「生活定点」のデータをグラフ化することにより、サイフのひもの所有権が夫と妻で同等とする回答率の推移、年齢別で違いがみられることがわかりました。
ただし、残念ながら「生活定点」はオリジナルのデータが提供されているわけではないので、これ以上詳細な分析はできません。
たとえば、「生活定点」のデータをグラフ化すると、20代と30代は、他の世代よりもサイフのひもの所有権が夫と妻で同等になっていく傾向が強いことがわかりましたが、これって、年々、共働き夫婦が多くなっていくからでしょうか!?
また、60代は、40代や50代と比較すると、サイフのひもの所有権が夫と妻で同等という回答が全体的に多い傾向がみられます。これって、なぜでしょうか? 60代になると、サイフのひもの所有権が夫と妻で同等になる要因がどこかにあるのでしょうか!?
「生活定点」で調査している、日頃の感情、生活行動や消費態度、社会観など、多角的な質問項目との関連をみていくと、もしかしたら、上記のような疑問に影響している要因、みえてくるかもしれませんね。