統計的資料の探し方と活用

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統計的資料の探し方と活用

研究の世界では、何を主張するにもその主張の根拠を求められます。主張に対して何の根拠も示されていないと、それは単なる感想です。研究の世界で物申すときは、必ず相手を説得する根拠を示さなければならないのです。

では、主張の根拠を示すためにはどうすればいいのでしょうか?

ここでは、統計的資料の活用をお勧めしていきます。


1. 統計的資料って何?

統計的資料とは「集団の現象を調査して集団の傾向を数値で把握した資料」みたいなものでしょうか?「統計」自体がいろいろな言葉で説明されている語句ですから、統計的資料と呼ばれる資料も実際は多様です。
ただ、やはり、中央省庁等が編集した刊行物である白書や、中央省庁や出版社などが刊行した年鑑などは、信頼性が高い統計的資料といえます。そのため、主張の根拠として活用できます。

では、白書や年鑑にはどのようなものがあるのでしょうか?

例えば、白書には以下のようなものがあります。

エネルギー白書(経済産業省編)
科学技術白書(文部科学省科学技術・学術政策局企画評価課編集)
経済財政白書(内閣府編集)
厚生労働白書(厚生労働省編)
国土交通白書(国土交通省編)
子供・若者白書(内閣府編集)
消費者白書(消費者庁編集)
情報通信白書-ICT白書-(総務省編)
女性白書(日本婦人団体連合会編)
水産白書(水産庁編)
犯罪被害者白書(国家公安委員会編集 警察庁編集)
保育白書(全国保育団体連絡会編 保育研究所編)
防災白書(内閣府編集)
ものづくり白書(経済産業省編 厚生労働省編 文部科学省編)
レジャー白書(日本生産性本部編集)
労働経済白書(厚生労働省編)
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少し調べただけでこんなにあります。そのため、こんな ↓ 白書までありました!

白書の白書-「政府白書」全41冊をこの一冊に(木本書店・編集部編集、木本書店)

また、年鑑も

NHK年鑑(NHK放送文化研究所編)
気象年鑑(気象業務支援センター編集 気象庁監修)
世界統計年鑑(国際連合統計局編集 原書房編集部訳)
世界年鑑(共同通信社編著)
天文年鑑(天文年鑑編集委員会編)
図書館年鑑(日本図書館協会図書館年鑑編集委員会編集)
日本統計年鑑(総務省統計局編集)
日本都市年鑑(全国市長会編)
ブリタニカ国際年鑑(ブリタニカ・ジャパン)
労務年鑑(日本労務研究会編集)
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など、多くの年鑑が刊行されています。

これらの白書や年鑑は図書館などに置いてあります。
ぜひ、実際に手に取って、中を眺めてみてください。

2. 統計的資料ってどこにあるの?

大学図書館はもちろん公共図書館でも、多くの統計的資料が手に入ります。例えば、1. で紹介した白書や年鑑は、すべて近所の公共図書館に置いてありました。ただし、ここで紹介したような白書や年鑑、残念ながら、図書館内のみで閲覧 と指定されているケースが多いです。

ただ、最近は、ウェブサイトで多くの資料が公開されていますので、どんなサイトがあるか調べてみました。

e-Stat(日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト)
https://www.e-stat.go.jp

e-statは、政府統計の総合窓口で各府省庁などが公表した統計データがまとめられているポータルサイトです。そのため、非常に多くの資料が手に入ります。ただ、資料が多過ぎて検索やダウンロードが大変という一面もあります。

統計ダッシュボード
https://dashboard.e-stat.go.jp

統計ダッシュボードは、主な統計データを視覚的、つまり、グラフなどに加工して提供するウェブサイトです。よく利用される統計データがあらかじめグラフ表示されていますので助かります。ただ、よく見かけるグラフが表示されているだけという一面もあります。

総合統計書
http://www.stat.go.jp/data/sougou/index.html

総合統計書は、各府省や国内外の機関等が実施した統計情報を提供しているウェブサイトです。日本統計年鑑、日本の統計、世界の統計、Statistical Handbook of Japan(英文資料)など、ウェブサイトからダウンロード可能な資料も揃っています。こちらも、多くの統計情報が手に入りますが、やはり、情報が多過ぎて検索等に時間を取られるかもしれません。


このように、統計的資料はたくさんあります。そのため、まずは、図書館などで白書や年鑑などにザッと目を通し、活用できそうなものをピックアップしてからネットで検索する方法がお勧めかもしれません。

例えば、自分は「情報通信白書」を活用します。「情報通信白書 総務省」で検索すると
平成30年版情報通信白書(PDF版)
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/pdf/30honpen.pdf
を見つけることができます。

また、最近は電子書籍版も提供されるようになりました。
「平成30年版 情報通信白書」電子書籍版ダウンロードコーナー
https://www.nik-prt.co.jp/wp_site/ebook/jouhoutsushin/index30.html
電子書籍版を読むことができるパソコンやタブレットをお持ちの方は、電子書籍版をダウンロードして活用できます。とても便利です。

3. 統計的資料をどんなふうに活用するの?

大学院で履修している講義のレポート作成時などには、ぜひ、統計的資料を活用しましょう。数字やグラフで主張の根拠が示されたレポートは、よい評価につながると思いますよ!

また、自分自身の研究で統計的資料を使用する場合は、データを厳選し、オリジナリティを追求しましょう。学生とはいえ大学院レベルで研究しているのですから、研究者の端くれとして、自分らしい切り口で統計的資料を活用していきましょう!


根拠を明確に示した文章を記述できるようになると、主張が明確な、感想レベルではないレポートを書けるようになります。このような、根拠が明確な文章を書く技能を身につけると、社会人生活を送る上でも役に立つときがあります。

統計的資料などを利用して根拠が明確な文章を書ける技能を習得できる大学院生活は、とても貴重ですよ!

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