博士論文審査を受ける必要条件とは?

博士論文審査を受けることができる必要条件とは?

博士の学位を取得するためには博士論文審査にのぞみ、そして、その審査に合格しなければなりません。

この博士論文審査ですが、これ、博士論文さえ書けば審査にのぞめるという類のものではありません。なぜなら、各大学院等で定めた博士論文提出のための資格を満たさないと博士論文を提出することができないからです。

そして、この博士論文の提出資格は、各大学院ごとに異なります。

こういう博士論文提出の資格等の条件、実際に大学院に入ってみないとわからないですよね。博士取得をめざして大学院入学を考えている社会人のような門外漢の立場では、全く分からない世界です。

実際、私も、博士課程に進学してみて、初めて、博士論文の提出資格や論文審査の流れなどを知ることができました。博士論文を執筆すること自体とても大変なのに、博士論文の提出条件を満たすことは、博士論文執筆同様、いえ、それ以上に大変だったような気がします。

とにかく、博士課程を修了して博士学位を取得するためには、乗り越えなければならない事案がたくさんあるのです!

以下、私が2017年度に博士学位を取得した 早稲田大学大学院人間科学研究科 での例をもとに説明しますね。


博士学位論文の提出資格は、次のような条件になっていました。

1. 早稲田大学大学院の学則第14条に定めた条件を満たす!

早稲田大学大学院の学則第14条にはいろいろと補足事項がありますが、一般的には、以下の条件を満たすことが必要条件です。

早稲田大学大学院学則 より

博士課程の修了の要件は、博士課程に5年(修士課程に2年以上在学し、当該課程を修了した者にあっては、当該課程における2年の在学期間を含む。)以上在学し、各研究科の定めた所定の単位を修得し、所要の研究指導を受けた上、博士論文の審査および試験に合格することとする。ただし、在学期間に関しては、優れた研究業績を上げた者について当該研究科運営委員会等が認めた場合に限り、博士課程に3年(修士課程に2年以上在学し、当該課程を修了した者にあっては、当該課程における2年の在学期間を含む。)以上在学すれば足りるものとする。

これ↑、簡単に言うと

優れた研究業績を上げていない普通の大学院生は

必要な単位をちゃんと修得しておこうね!
指導教官からきちんと研究指導を受けておこうね!

となります。

履修しなければならない科目をきちんと受講して単位を修得し、指導教官のもとでコツコツ研究を進めていけば条件は満たせるはずです!

2. 第一著者の立場で学術論文を2編以上公表すること!
(博士後期課程の在学が3年以上の場合)

下記に示した条件は、博士後期課程の在学が3年以上の場合です。

まぁ、ほとんどの大学院生は3年以上博士後期課程に在学しますから、下記の条件に該当すると思います。

原則として研究業績が、博士学位論文に関連して、申請者が第一著者である公表学術論文または著書が、印刷中のものを含めて2編(冊)以上あること。

(人間科学研究科 研究科要項 2015年度版より引用)

これ↑も、簡単に言うと

自分がメインで、博士論文に関連する論文をしっかり書こうね!
書いた論文は、そこそこ名のある学会誌に投稿しようね!
ただし、学会誌に論文が2編以上掲載されたといっても、その論文がちゃんと審査に合格(*)した論文でないとダメだよ!

でしょうか?

とにかく、論文を書いて、学会に投稿し、審査に合格しなければなりません。
ここが、踏ん張りどころとなります!

(*):「審査に合格」←これがとても大変です。
これに関しては、 学術論文の査読とは? で説明しています。ご興味のある方は、そちらもご覧ください。

3. 研究倫理教育を受ける!

具体的には「研究倫理概論」というオンデマンド(学習期限内であれば、いつでもネット接続で受けられる)講義を履修すればOKです。

(早稲田大学の場合、いろいろあったから………)
「研究倫理概論」の講義、しっかり履修しましょう!


早稲田大学大学院人間科学研究科を例に上げると、博士論文の提出条件は、以下のようになります。(あくまで、博士後期課程の在学が3年以上で課程内大学院生の一般的ケースです。)

・早稲田大学大学院の学則第14条に定めた条件を満たすこと!
・第一著者の立場で学術論文を2編以上公表すること!
・研究倫理教育を受けること!

このように、博士論文の審査を受けるためには、博士論文提出の条件を満たす必要があります。必要な単位を修得したり、学術誌に論文を投稿したりするなど、やらなければならないことはたくさんあります。でも、一つ一つクリアしていけば博士論文の審査まできっとたどり着くことができるはずです。

頑張りましょう!

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