博士学位論文審査を受けるまでの道程

博士学位論文審査会までの長い道のりを表した図 修士課程・博士課程

博士学位取得のために受ける論文審査までの道のりは長かった!

博士の学位を取得するためには、博士学位論文の審査を受け、その審査に合格しなければなりません。

審査に合格したら、めでたく博士号を取得できるんだね!

そうです!でも、実際には、博士論文の審査という土俵にすら簡単に上がることができません!

えっ?論文を提出すれば、審査ぐらいしてもらえるのかと思った!

博士論文を審査してもらうためには、多くのハードルを超えなければなりません。論文を書いて提出さえすれば無条件に審査してもらえる、というわけではないのです。

まず、研究している内容が、論文を審査するだけのレベルに達しているかどうか調べられます。審査レベルに達していると認められてはじめて、博士論文を書き始めることができます。もしも、審査レベルに達していないと判断された場合は、たとえ論文を書いたとしても審査会を開いてもらうことはできません。

博士号取得って、大変なんだね…

詳細な審査基準や審査方法などは、各自が所属している大学のウェブサイトで確認してください。早稲田の人間科学研究科の要綱(2021年度)は以下のようになっています。

https://www.waseda.jp/tokorozawa/kg/doc/38kenkyukayoukou_kanendo/38kenkyukayoukou2021.pdf

2015年度の大学院の研究科要項の写真

所属している大学や所属年度によって、博士学位論文の審査を受ける過程は異なるかもしれませんが、自分の場合は以下のような流れでした。


基本的な条件

基本的な条件としては、博士後期課程に3年以上6年以内在学で、研究指導を受けていることです。
もちろん例外的なケースはありますが、このあたりが基本だと思います。

規定されている単位を取得済みであること!研究指導をしっかり受けていること!
くらいが基本条件かな?

中間報告会

基本的な条件と比べて、中間報告会のハードルは一気に高くなります。

中間報告会では、審査を希望する博士学位論文の概要を報告します。そして、その場で、博士学位論文の概要について、質疑応答が行われます。自分の研究している内容が、博士学位論文を執筆するレベルに達しているかどうか中間報告会で検討されるわけです。

博士学位論文を執筆するレベルに研究内容が達していると中間報告会で認めてもらえた場合、博士学位論文の執筆を始めることができます。

「博士論文を書き始めていいよ!」っていう許可がもらえたわけだ!

複数の公表学術論文

また、博士学位論文に関連した内容で、自分が第一著者の公表学術論文を複数もっている必要があります。

公表学術論文を複数? 何それ?

「博士論文と関連する内容の投稿論文を、そこそこ名のある学会誌に、査読を通して2編以上掲載してね!それも、第一著者、つまり、自分がメインで書いた論文ね!」 ってことかな?

公表学術論文の本数は、掲載されている論文誌のレベルが影響するように感じました。国内の学会誌でも、掲載レベルの難易度が高いと業績として認められやすいです。海外の学会誌に掲載されている場合も、その学会誌のレベルは問われます。単に、論文がたくさん掲載されていればいいというわけではないようです。

研究倫理教育の受講

研究倫理教育の講義を受講済みである必要があります。ただし、これは早稲田大学だけの条件かもしれません。

早稲田以外でも必須なのかなぁ…

早稲田?倫理教育?アッ、あの事件があったからかな?

研究倫理教育に関しては、受講していればOKです。もちろん、研究倫理は守りましょう!

博士学位論文を受理するかどうかの審査

ここまでの条件をクリアして博士論文を執筆することができたら、やっと、博士学位論文の審査を大学にお願いできます。

大学の論文審査員が博士学位論文の受理について審査します。無事に審査を通って論文の受理が決まると、博士学位論文の公開審査会日程等、具体的な話が始まります。

やっと、博士論文審査会開催まで漕ぎつけたんだね!

長い道のりでした。これで、大学に博士論文を提出して審査を受けることができます!

博士学位論文を審査する会

いよいよ、博士学位論文を審査する会が開かれます。事前に、主査や副査を引き受けてくださった方々に審査対象となる博士学位論文を渡しておきます。

審査会当日は、博士学位論文に目を通した主査や副査の方々から厳しい質問が発せられます。博士学位論文の審査は、卒業論文や修士論文の口頭試問などとは別次元に厳しいです。

もちろん、質問されるであろう内容を、ある程度想定してから審査会に臨みました。でも、実際は、想定外の質問の嵐でした!

博士学位論文の審査会は、まさにラスボスだね!

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まとめ

博士の学位を取得するためには、博士学位論文の審査に合格しなければなりません。とはいえ、審査を受ける以前に、超えなければならないハードルがたくさんあります。

自分の場合は

・博士後期課程に3年以上6年以内在学
・中間報告会で研究状況の報告
・複数の公表学術論文
・研究倫理教育の受講
・博士学位論文受理の審査

などのハードルがありました。でも、これらのハードルをきちんとクリアできていれば、博士学位論文審査会で主査や副査等から発せられる厳しい質問に、なんとか応えられるのではないでしょうか。


そういえば、人を対象とする研究では倫理問題が発生するから、研究計画を立てる時点で倫理審査を受ける、なんていうハードルもあった!

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