研究の進め方 論文を検索するコツPart1
社会人生活を送りながら大学院生として大学で研究を進めていく生活は楽しいです。でも、楽しい!楽しい!ばかり言っていられるわけではありません。慣れない研究生活の中で、やらなければならない課題は山積みです。
以前の記事 研究の進め方 論文検索 でも記述しましたが
です。
それでも、研究を進めるためにはとにかく多くの論文を検索し、これは!と思った論文を読むしか方法はありません。研究をしたいのであれば、多くの論文を読むしか道はないのです。
ただし、少しでも効率的に論文を検索するコツがあれば知りたいですよね。
ということで、自分の経験をもとに論文の検索方法の第2弾を考えました。
ここでも、以前の記事 研究の進め方 論文検索 と同様に、下記の書籍を参考にしています。
ジェームス・W・ヤング、「アイデアのつくり方」、今井茂雄訳、竹内均解説(1988/4/8)
この本、実は、広告活動をもとにして記述されたアイデア発想術の名著です。広告活動の場をもとにしているため、本の中では下記に示すように「資料」という言葉が使われています。
集めてこなければならない資料には二種類ある。
特殊資料と一般的資料とである。
これを、「論文」に言い換えてみると
特殊論文と一般的論文とである。
となります。
では、特殊論文と一般的論文とはどのようなものでしょうか?
特殊論文
特殊論文とは、自分の研究テーマに特化した内容が記述されている論文といえます。例えば「音声に挿入される間(ま)」が研究テーマであれば、
・母語話者通しの会話交代時に音声に挿入される間(ま)
・人とロボットの会話コミュニケーションを円滑に進めるために音声に挿入される間(ま)
・笑いを誘発する落語の間(ま)
などなど、特殊論文とは自分の研究テーマに特化した内容が記述されている論文となります。
とにかく、特殊論文の検索は、思いつく限りのキーワードを駆使して自分の研究テーマに特化した論文を探していく作業になります。
そして、「これは!!!」と思う論文を見つけたら、論文の末尾に記載されている参考文献リストを確認しましょう。なぜなら「これは!!!」と思った論文を執筆した著者が参考にした文献の中には、次の「これは!!!」と思う論文が潜んでいる確率が高いからです。
一般的論文
一般的論文とは、文字通り、一般的な論文です。例えば「音声に挿入される間(ま)」が研究テーマであれば、
・人の音声に関する論文
・音声合成に関する論文
・音声と感情の関係についての論文
などなど、一般的なテーマについて記述されている論文です。
一般的論文は、研究分野全体を網羅的に記述している論文といえますね。特に、特殊論文を探していた時に、参考文献リストで頻繁に見かけた論文は貴重です。参考文献リストで頻繁に見かけた論文ということは、多くの研究者がその論文に目を通した一般的論文となります。必ず目を通すようにしましょう。
論文の検索方法のお勧め第2弾は、特殊論文と一般的論文という二つの視点から論文を探すこと、その際、参考文献リストを有効に活用すること、の2点です。
論文を探して読む!この繰り返しは大変ですが、多くの論文を読んでいると、次第に論文の書き方のパターンも見えてきます。これは、後々、自分が論文を執筆する際にとても役立ちますから、とにかく頑張って多くの論文を読むことをお勧めします!