修士論文執筆へのアドバイス パラグラフ

パラグラフライティングのコンクルーディングセンテンスの図

修士論文執筆へのアドバイス パラグラフ・ライティング

修士論文を執筆するときなど、論文形式の文章を書くときには、パラグラフ・ライティングで記述しましょう。

卒業論文の執筆も大変ですが、修士論文の執筆はもっと大変です。修士論文は、卒業論文と比べて、量的、質的に求められるレベルがグッと上がります。修士論文では、卒業論文以上に論点をきちんと整理して執筆しなければならないのです。

そこで、論点が整理された文章を書くためのライティング技能、 パラグラフ・ライティング を身につけておきましょう。

パラグラフ・ライティングの技能を身につけておくと、論点が整理された文章を書くことができます。修士論文の提出締切日直前に慌てることがないよう、パラグラフ・ライティングの技能をしっかり身につけておきましょう。

また、公開審査会での口頭試問の準備もしなければなりません。パラグラフ・ライティングの技能を使って修士論文を執筆して論の流れが明確な文章を作成しておくと、口頭試問のためのスライド作成も楽になるはずです。

修士論文に限らず、論文形式の文章を執筆しなければならない機会がある方は、パラグラフ・ライティングの技能を身につけておくことをお勧めします。

以下で、パラグラフ・ライティングについて説明していきます。


パラグラフ・ライティング

まず、卒業論文執筆 パラグラフ・ライティング で、パラグラフ・ライティングの基本について説明しています。よろしければ、そちらも参考にしてください。

簡潔にまとめると

・1つのパラグラフには、1つのトピックについてだけ書く
・パラグラフは、いわゆる段落よりもトピックについての扱いが厳密である

ことでしょうか。

各パラグラフの記述内容が重複することなく独立した状態の文章は、論点が明確で読みやすい文章となります。つまり、パラグラフ・ライティングで文章を書くと論点が明確で読みやすい文章になるわけです。

ここでは、上記の内容よりも、さらに詳しく、修士論文らしいパラグラフ・ライティングの記述方法について説明していきます。


修士論文を パラグラフ・ライティング で書く

大学院生であれば、英語で書かれた論文を読む機会は多いと思います。

英語の論文を読んでいると
「日本語の論文よりも読みやすいな…」
と感じること、ありませんか?

読みやすく感じる理由は、英語の論文がパラグラフ・ライティングで書かれているからではないでしょうか。パラグラフ・ライティングは論文の読みやすさに影響を与えるのです。


パラグラフ・ライティングのイメージ

パラグラフ・ライティングのイメージを図を使って説明していきましょう。

たとえば、3つのトピックについて述べたいときには、以下の図のように3つのパラグラフを設定します。

パラグラフライティングのコンクルーディングセンテンスの図


1. 各パラグラフのトピックは独立

まず、上図の3つのパラグラフ、パラグラフ①とパラグラフ②とパラグラフ③では、それぞれのトピックが重複することなく独立(異なるトピックについて記述)しています。

つまり、1つのパラグラフには、ある1つのトピックに関してだけ記述します。
そして、トピックが変わるときには、必ずパラグラフを変えます。いわゆる日本語の段落変えのイメージ「読みやすい長さになるよう改行して段落を分ける」とは異なるので注意しましょう!

あくまで、3つのパラグラフのトピックは 重複することなく独立 しているのです。


2. トピック・センテンスを記述

トピック・センテンスで、そのパラグラフ全体で言いたいこと(主張)を簡潔に記述します。

上図の、パラグラフ①のトピック・センテンス、パラグラフ②のトピック・センテンス、パラグラフ③のトピック・センテンスは、それぞれのパラグラフで言いたいことを簡潔に要約した文です。

各パラグラフのトピックが重複することなく独立していれば、トピック・センテンス(パラグラフ全体で言いたいこと)の要約も重複することなく独立しているはずです。したがって、論点が整理された明確なトピック・センテンスをパラグラフの先頭に記述できますね!

明確なトピック・センテンスが書けるかどうかは、パラグラフのトピックが他のパラグラフのトピックと重複することなく独立しているかどうかにかかっています。

パラグラフの先頭に、その パラグラフで記述する内容を簡潔に要約したトピック・センテンス を書きましょう!


3. トピック・センテンスをサポートする文を記述

トピック・センテンスを記述したら、そのあとは、トピック・センテンスをサポートする文を記述します。サポートする文とは、トピックの詳細や根拠、具体的な事例などを記述した文です。このようなサポートする文をそれぞれのパラグラフに記述します。

トピック・センテンスで
「〇〇である!」
とパラグラフ全体で言いたいことを要約したのですから
「なるほど!」
と、トピック・センテンスの内容を読み手に納得させるサポート文を書くわけです。

トピックの詳細や根拠、具体的な事例を記述して トピック・センテンスをサポート していきましょう。


4. コンクルーディング・センテンスを記述

パラグラフの最後にそのパラグラフで記述した内容をまとめます。

まずは、トピック・センテンスをサポートするために書いたトピックの詳細をまとめましょう。

さらに、トピック・センテンス同様、パラグラフ全体で言いたいこと(主張)も、ここでしっかり記述しておきましょう。
(論文では、ひつこいほど自分の言いたいことを主張してOKです!)

また、ここに、次のパラグラフの記述内容に関する予告文を書いてもいいですね。

パラグラフの最後で、そのパラグラフで 記述した内容のコンクルード(まとめ) をしましょう。


まとめ

修士論文は、論点をきちんと整理して記述しなければなりません。パラグラフ・ライティング の技能を身につけると、論点が整理された文章を書くことができます。

パラグラフ・ライティングとは

1. 各パラグラフのトピックは独立している
2. まず、パラグラフの先頭にトピック・センテンスを記述する
3. 次に、トピック・センテンスをサポートする文を記述する
4. 最後に、コンクルーディング・センテンスを記述する

ライティング技能です。
簡単そうにみえますが、実際にやってみると難しさを実感すると思います。

また、パラグラフ・ライティングの技能を身につけておくと、英語の論文を読んだり書いたりするときにとても役立ちますよ!

修士論文に限らず、論文形式の文章を執筆しなければならない、または、読まなければならないという機会がある方は、パラグラフ・ライティングの技能を身につけておくことをお勧めします。


書籍の紹介

論文の書き方について書かれている本はたくさんありますが、英語と日本語の言語感覚の違いに着目して書かれている本は少ないです。以下の本は、英語で小論文を書くときの参考にもなり、お勧めです。

加藤恭子、ヴァネッサ・ハーディ(1998)『英語小論文の書き方 英語のロジック・日本語のロジック』講談社

少々古い本ですが、パラグラフ・ライティングのイメージをつかみやすいですよ!