revision(要修正)への対応:minor revision と major revision
大学院生が学会誌に論文を投稿したとき、査読結果が revision(要修正)となるケースは多いです。
もちろん、accept(採択)だったり、reject(不採録)だったりする場合もありますが…
いずれにしろ、査読結果が revision(要修正)で返ってきたときは、採録のチャンスが残っています。査読者が指摘した内容を丁寧に読み込み、論文を修正・補筆して、再投稿しましょう。
研究分野や学会誌によって査読の流れはさまざまかもしれません。私の場合は、以下のような流れでした。
査読結果が revision(要修正)となったときは、指摘されている内容を丁寧に読みこみましょう。読みこんだ内容をもとにして、論文の修正方針を立て、それから、修正・補筆作業に入ります。査読者への回答文を用意することも忘れないようにしましょう。
revision(要修正)になったときは、やらなければならないことがたくさんあるんだね!
以下に、私が revision(要修正)になったときに行った作業を紹介します。よろしければ、参考にしてみてください。
査読結果がrevision(要修正)になったとき
査読結果が revision(要修正)になったときは、以下の点に注意しましょう。
査読者が指摘している箇所を修正する
修正する箇所は、査読者が指摘した箇所です。何も指摘されていない箇所を勝手に修正することは避けましょう。
査読者の指摘内容とズレないようにね!
どのように修正したか査読者に説明する
論文を修正したら、どこをどう修正・補筆したか、査読者にわかりやすく説明する必要があります。そのためには、修正方針をきちんと立ててから修正作業に入りましょう。
思いつくままに修正してしまうと、査読者にうまく説明できなくなるかも…
minor revision と major revision の違い
revision(要修正)には、大きく minor revision と major revision の2つがあります。
minor revision
minor revision(マイナーリビジョン) とは、文字通り、それほど重大ではないが修正箇所があるという査読結果です。指摘された箇所をきちんと修正し、回答を添えて再投稿すれば、採録の可能性が高いです。
査読の壁が、かなり低い状態だね!
たとえば、図がわかりにくいなどの指摘があれば、わかりやすい図に描き直します。主張に対する根拠が弱いと指摘されれば、参考となる文献を探して根拠を補強します。
論文の根幹に関わるような指摘ではありませんから、どこをどう修正・補筆したか、査読者への回答も書きやすいでしょう。
major revision
major revision(メジャーリビジョン) は、文字通り、重大な修正箇所があるという査読結果です。投稿した論文に対して多くの指摘がなされており、さらに、研究内容の根幹に関わる深い指摘がなされている場合もあります。
まずは、査読内容を精査しましょう。そして、どのように回答すれば査読者に納得してもらえるか考えましょう。そのためには、新たな資料や文献探しが必要かもしれません。
私は、以下のような流れで、論文を修正・補筆しました。
① 査読内容を丁寧に読んで、査読者が指摘していることを把握する
② 把握した査読者の指摘に対し、どのように回答するか方針を立てる
③ 回答する方針の根拠となりそうな資料や文献をさがす
④ 回答方針に則って、投稿論文の修正・補筆作業を行う
⑤ 修正前の論文と修正後の論文を比較しながら、査読者への回答を書く
査読の壁が高いから、やらなければならないことが多いね!
major revision(メジャーリビジョン)の場合、minor revision(マイナーリビジョン)と比べて、修正箇所が多く、修正内容も複雑です。
さらに、査読者への回答文の書き方にも工夫が必要です。どこをどのように修正・補筆したのか、査読者がわかりやすいように書きます。
回答文の書き方については、こちらで説明しています。
まとめ
学会誌に投稿した論文の査読結果が revision(要修正)で返ってきたら、まずは、査読者が指摘した内容を丁寧に読み込むことが大切です。
特に、major revision(メジャーリビジョン)の場合は、査読者の指摘内容に対して「どのように回答するか!」という方針をきちんと立て、それから、修正作業に入りましょう。勝手な思い込みで、査読者の指摘内容とズレた修正や補筆をしないように注意します。
また、どこをどのように修正・補筆したかが査読者にわかるよう、回答文を作る必要もあります。
査読の流れは、研究分野や学会誌によって異なるかもしれませんが、よろしければ参考にしてみてください。
論文を再投稿してaccept(採択)の返事がきたときは、テンション、めちゃくちゃ上がりますよね!