学術誌への論文投稿 査読結果への回答

投稿論文の査読結果が要修正となった場合を示した図

学術誌への論文投稿 査読結果への回答

大学院に進学、特に博士課程まで進むと、学会誌に論文を投稿する機会が増えます。社会人大学院生でも博士学位を取得したいのであれば、学会誌に論文を投稿し、そして採択される必要があります。さらに、採択されるためには 査読 に通らなければなりません。

査読 を突破すれば自分が書いた論文が学術誌に掲載され、公表学術論文として認められることになります!でも 査読 を突破できないと、学術誌に掲載してもらえず、公表学術論文として認めてもらえません。

このような、査読 の流れについては

学術誌への論文投稿 査読の流れ

にも書きました。ご興味のある方は、そちらもご覧ください。

さて、査読 は、自分が書いた論文が 採択(アクセプト)されるか、却下(リジェクト)されるかを左右する関所です。

ただし、査読 が、要修正 で返ってくるときもあります。ここでは、査読結果が 要修正 となったときの対応について説明します。要修正 となった場合、査読者の指摘に対していかに適切に対応することができるか!が、採択(アクセプト)と 却下(リジェクト)の分岐点になるからです。

では、実際に査読結果が 要修正 となった場合、何をどうすればいいのでしょうか?


やるべきことは、下の2点です。

① 査読者の指摘内容に対応する回答文を作成する
② 回答文に即す形で自分の論文を修正する

まずは、査読者に指摘された内容について回答をしましょう!
そして、回答内容に即して自分の論文を修正しましょう!

例えば、以下は、私が人間科学博士を取得するために学会誌に論文を投稿し、その論文が採択されたときの 査読 の流れです。専門分野や学会ごとに多少違いはあると思いますが、一般的な流れは以下のようなものだと思います。

論文採択までの流れ

まずは、論文を投稿します。
査読結果は、下図に示すように編集委員から返ってきます。
不採録や採録の場合は、ここで終了です。

要修正 の場合は、ここから採択に向けての修正作業に入ります。

投稿論文の査読結果が要修正となった場合の修正方法を表示した流れ図


要修正の場合

一般的に、要修正 の場合、査読結果は

【minor revision】
若干、修正の必要があります。
正しく修正されれば受理します。
 *(ちょっと修正する箇所あるから指摘するね!指摘にきちんと対応してくれれば論文acceptだよ!)

【major revision】
大幅な修正の必要があります。
著者による修正後、再度査読しますが、修正後の査読次第で結果は変わります。
 *(いっぱい修正箇所指摘しといたから、頑張って修正してね。
 うまくいけばacceptの可能性あるけど、下手したらrejectだよ!)

の2パターンとなります。

注、上記 *( )は、私の意訳です!

minor revision(マイナーリビジョン) とは、文字通り、それほど重大ではないが修正箇所があるという査読結果です。minor revision(マイナーリビジョン)の場合は、査読者の指摘に対し丁寧に対応した回答文を作成すればいいでしょう。

major revision(メジャーリビジョン) は、文字通り、重大な修正箇所があるという査読結果です。この場合は、論文修正にかなり時間をとられることになります。なぜなら、投稿した論文に多くの指摘がなされているからです。また、投稿した論文の根幹に関わるような深い指摘がなされている場合もあります。major revision(メジャーリビジョン)の場合は、査読者の指摘内容をよく読み込み、それを理解し、一つ一つ丁寧に対応していきます。

major revision(メジャーリビジョン)の場合、minor revision(マイナーリビジョン)と異なり、査読者の指摘に対して適切に対応することは難しいです。しかし、ここで適切に対応することができたら、論文が採択される可能性が高まります。新たな文献を探して補筆するなど、査読者の指摘に対して丁寧に対応していきましょう。

以下では、major revision(メジャーリビジョン) について、説明していきます。

 

① 査読者の指摘内容に対応する回答文を作成する

major revision(メジャーリビジョン)の場合、多くの指摘がなされています。
それら一つ一つに、適切に対応する回答文を作成する必要があります。

ただし、論文への形式的な指摘、例えば、図がわかりにくいなどの指摘に関しては、図を見やすくするなどの工夫をして、実際に図を描きなおせばいいだけですから対応可能です。また、主張に対する根拠が弱いなどの指摘に関しては、新たな参考文献を探して根拠を補強するなどと回答できます。実際に、新たな参考文献を使って根拠を補強すればいいわけですから対応可能ですね。

難しいのは、「この研究、やる必要性ある?」や「この知見、既知では?」のような種類の指摘です。

「そんなことはない!」

と反論するのであれば、その考えを査読者にきちんと伝えなければなりません。しかし、そのような査読者を説得する回答を考え、それを文章にする作業は難しいです。でも、論文を採択してもらうためには、査読者を納得させる回答文を書くしかありません。

学術の世界では、他者を説得できる論理的な文章を書く力 が必要です。
これは、一朝一夕で身につく力ではないため、日々、地道に努力しておくしかありませんね。

② 回答文に即す形で自分の論文を修正する

回答文さえ作成することができれば、論文を修正することはそれほど難しい作業とはならないでしょう。作成した回答文に即す形で論文を修正・補筆していくだけだからです。

社会人大学院生など、このような査読システムに慣れていないと、要修正 になった場合、すぐに自分の投稿論文の修正に取り掛かってしまいがちです。しかし、査読を通すためには、まずは、査読者の指摘をよく読み込みましょう。そして、指摘に対する適切な回答文を作成するようにしましょう。そうすれば、論文の修正や補筆作業は比較的スムーズに進むはずです。



査読結果が 要修正 になった場合、やるべきことは

① 査読者の指摘内容に対応する回答文を作成する
② 回答文に即す形で自分の論文を修正する

です。

ただし、major revision(メジャーリビジョン)となった場合、査読者を説得する回答文の作成は難儀です。でも、査読結果に対して適切な対応ができたら、論文が採択される可能性が高まります。査読結果が 要修正 になった場合は、査読者を説得する回答文を丁寧に作成し、論文を修正しましょう。そうすれば、論文はより良いものとなるはずです。

せっかく、社会人の身で大学院に進学したのですから、学術誌に論文を投稿して査読を通し、自分の公表学術論文を手に入れましょう!

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