大学でレポートや卒論を書くとき:省略語(頭字語)の扱い

GPAを例に省略語(頭字語)による誤解を説明する図 ライティング
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省略語(頭字語)は、意味を説明してから使おう!

大学のレポートや卒業論文で省略語(頭字語)を使用するときは、まず、その語句が指し示している意味を説明しましょう。

頭字語?

頭字語とは、アルファベットの頭文字をつないで簡略化した省略語のことです。

たとえば、GPAと言われたら何を想像しますか?

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GPAって何?

GPAを例に省略語(頭字語)による誤解を説明する図

たとえば、学校で「GPA、どうなってる」と聞かれたら?

やばいです。どうしましょう…

やばい?どういうこと? 協定で何か大きなが問題あったの???

えっ?協定?

なんとなく、会話が成立していませんね!

学生は、「GPA」と聞かれたら、成績のことだと思うでしょう。

なぜなら、「GPA」は Grade Point Average の略、つまり、アメリカの成績評価法の略として使われているからです。そのため、学生であれば自分の成績を聞かれたと思います。

でも、世界貿易機関(WTO)では、「GPA」は Agreement on Government Procurement の略として使われています。

GPA:WTOの「政府調達に関する協定」(Agreement on Government Procurement)は、1995年1月に発効した「世界貿易機関を設立するマラケシュ協定(WTO協定)」の附属書四に含まれる複数国間貿易協定と呼ばれる協定のうちの一つ。(2024/7/24 下記参照)

WTO政府調達協定

同じGPAでも、意味が全然違うんだね!

レポートや卒論などで省略語(頭字語)を使用するときは、このような誤解が生じないよう、語句の指し示す意味をきちんと説明してから使うようにしましょう。どういう意味でその語句を使っているか説明することが大切です。

意味が異なってしまう省略語(頭字語)

大学のレポートや卒業論文で省略語(頭字語)を使うときは、書き手と読み手の間で誤解が生じないよう、語句が指し示している意味をきちんと説明しましょう。

アルファベットの頭文字をつないで作った省略語(頭字語)は、様々な分野で様々な使われ方をしているからです。

でも、省略語って、なんとなく、見ればわかる気がする…

では、「5F」とは?

「5F」は建物の5階でしょ?

経営コンサル系の分野で「5F」といったら、経営戦略のフレームワーク、5F分析(Five forces analysis)のことです。

5階じゃないんだ…


また、企業が展開する事業の安全性や収益性を分析して最適化を試みる経営手法として、PPM(Product Portfolio Management)が使われたりします。

自分は、PPMと聞くと、parts per million、つまり、単位だと思うかなぁ…

他にも、PPMは、pre production meeting の略でも使うらしいです(使ったことないけど…)

PPM:広告主・広告代理店・制作会社による、撮影前に行う企画・演出プラン・出演者・衣装・セットデザイン・小道具・音楽・ロケ地などの最終確認ミーティングのこと。(2024/7/24 下記参照)

広告用語辞典

このように、アルファベットの頭文字をつないで作った省略語(頭字語)は、様々な分野で様々な使われ方をしています。

省略語(頭字語)を使うときは、その語句が指し示す意味をきちんと説明してから使うようにしましょう。最低限、省略前の綴りは示しておきましょう。そうすれば、語句の指し示している意味をある程度推測できます。

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省略語(頭字語)の例

下記は、省略語(頭字語)のごく一部です。

AED(Automated External Defibrillator):自動体外式除細動器
AGI (Artificial General Intelligence):汎用人工知能
CAD(Computer Aided Design):コンピュータ援用設計
CEO (Chief Executive Officer):最高経営責任者
GPA(Grade Point Average.):学生成績評価法
GPA(Agreement on Government Procurement):政府調達に関する協定
HTML(Hypertext Markup Language):ハイパーテキストマークアップ言語
IOC(International Olympic Committee):国際オリンピック委員会
IMF(International Monetary Fund):国際通貨基金
JAXA(Japan Aerospace Exploration Agency):宇宙航空研究開発機構
JICA(Japan International Cooperation Agency):国際協力機構
LLM(Large Language Model):大規模言語モデル
NATO(North Atlantic Treaty Organization):北大西洋条約機構
OAPEC(Organization of Arab Petroleum Exporting Countries):アラブ石油輸出国機構
OPEC(Organization of Petroleum Exporting Countries):石油輸出国機構
PPM(Product Portfolio Management):製品ポートフォリオマネジメント
PPM(Process and Production Method):生産工程方法
PPM(Parts per Million):100万分率
QOL(Quality Of Life):クオリティーオブライフ
SSA(Social Security Administration):米国社会保障局
SSL(Secure Socket Layer):インターネット上のデータ暗号化プロトコル
WHO(World Health Organization):世界保健機関
WWW(World Weather Watch):世界気象監視計画
WWW(World Wide Web):ワールドワイドウェブ


省略語(頭字語)は、様々な分野で様々な使われ方をしていることがわかりますね。

まとめ

大学のレポートや卒論で省略語(頭字語)を使うときは、書き手と読み手の間で誤解が生じないよう、省略前の語句の綴りや省略語が指し示す意味を説明することが大切です。

少なくとも、省略前の綴りは示しておきましょう。そうすれば、語句の指し示している意味をある程度推測できます。


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