e-statの統計データを使ってグラフを描いてみた!第1弾
文章を書いて何かを主張したいとき、グラフを使って主張を補強すると説得力が増します。その際、各府省庁などが公表している統計データを活用すると信用度も上がりますね!
ここでは、e-stat(日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト)の統計データをダウンロードしてグラフを描いていきます。e-statは政府統計の総合窓口ですから、統計データに説得力があります。積極的に活用していきましょう!
以下で、e-statの統計データを使って、スマートフォン保有者と携帯電話の保有者の割合の変化 についてグラフを描いていきます。
まずは、e-statで統計データを探す ところから始めましょう。
1. 統計データの宝庫である e-stat の使い方に慣れよう!
e-stat(日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト)では、各府省庁などが公表した多くの統計データが公開されています。
また、e-statについては、以前の記事 統計的資料の探し方と活用 でも紹介しています。よろしければ、そちらも参考にしてみてください。
さて、e-statでは非常に多くの資料を手に入れることができます。
多くの資料が手に入ること自体はメリットといえますが、非常に多くの資料が閲覧可能となっているため、必要な資料を見つけ出すことが難しいというデメリットもあります。このデメリットのため、e-statの使い方に慣れるまで時間がかかります。
したがって
に慣れましょう!
そのために、まずは、e-statにどのような統計データがあるかザッと把握しておくことをお勧めします。
次に、e-statに掲載されている統計データを実際にダウンロードしてみましょう。
2. e-statの統計データをダウンロードしてみよう!
ここでは、以下に示す目的を達成するために総務省の通信利用動向調査の統計データをダウンロードします。
年代別に携帯電話(PHSを含む)保有者とスマートフォン保有者の割合の変化を確認する
この目的
「年代別、携帯電話(PHSを含む)とスマートフォン保有者の割合の変化」
の確認のために、総務省の通信利用動向調査の統計データを利用するわけです。
必要なデータセットは、e-stat の
政府統計名: 通信利用動向調査 提供統計名: 平成29年通信利用動向調査 提供分類1: 世帯構成員編
にあります。
総務省の通信利用動向調査の統計データにいき、データセット をクリックすると、以下のデータセットが参照できます。
表番号8の 保有するモバイル端末(2017年調査)の CSVデータ をダウンロードしましょう。
表番号8の CSV をクリックすると 保有するモバイル端末 の統計データをダウンロードできます。ダウンロードすることができたら、CSVデータを開きましょう。
3. e-statの統計データを必要な形に加工しよう!
ダウンロードした 保有するモバイル端末 の統計データは、CSVデータとなっています。Excelを使ってCSVデータを開くと、以下のような中身を確認できます。
*総務省 通信利用動向調査 平成29年通信利用動向調査より
中身を確認することができたら、グラフを描くために必要な部分を統計データから抽出しましょう。
今回のグラフ描画の目的は、年代別の携帯電話(PHSを含む)保有者とスマートフォン保有者の割合を確認することです。
したがって、上記の表の黄色く塗りつぶした部分
・6〜12歳、13〜19歳、20〜29歳、30〜39歳、40〜49歳、50〜59歳、60〜69歳、70〜79歳、80歳以上の男女計のデータ
・携帯電話(PHSを含む) とスマートフォンのデータ
が必要部分となります。
実際にグラフを描画するためには、必要なデータ部分を抽出後、グラフのレイアウトを整えなければなりませんが、その辺りはExcelで簡単にできると思います。いろいろと試してみましょう!
4. Excelを使ってグラフを描いてみよう!
統計データから必要部分を抽出後、Excelを使って棒グラフを描いてみました。
まず、年代別の スマートフォン保有者の割合 は以下のようになります。
*総務省 通信利用動向調査 平成29年通信利用動向調査より
また、年代別の 携帯電話(PHSを含む)の保有者の割合 は以下のようになります。
*総務省 通信利用動向調査 平成29年通信利用動向調査より
グラフを描いてみると、スマートフォン保有者と携帯電話(PHSを含む)の保有者の割合が、年代が上がるにつれて逆転していく様子、よくわかりますね!
次に、スマートフォン保有者と携帯電話(PHSを含む)の保有者の割合が、年代が上がるにつれて逆転していく様子をより見やすくするため、保有者の割合を線で結んでみました。
*総務省 通信利用動向調査 平成29年通信利用動向調査より
上のグラフをみると
すること、直感的にわかります!
このように、グラフを描くと数字だけではわからなかった特徴が直感的にわかるようになります。積極的にグラフ描画に取り組みましょう!
まとめ
ここでは、「年代別、携帯電話(PHSを含む)とスマートフォン保有者の割合の変化」を明らかにするため、総務省の通信利用動向調査の統計データを利用してグラフを描きました。
60代でスマートフォン保有者と携帯電話(PHSを含む)の保有者の割合が逆転することが、グラフを描画することによって、直感的にわかるようになりましたね。
e-statに限らず、さまざまな統計データを活用してグラフ描画に取り組んでみましょう。そうすれば、説得力のあるレポートや論文が書けるようになりますよ!