博士課程に進学してみたら、社会人学生がたくさんいた!
大学院の修士課程のときは、若い一般の学生さんをたくさんみかけました。でも、博士課程に進学すると学生の年齢層が一気に上がり、社会人学生が増えた印象をもちました。
文部科学省人材委員会の資料「博士後期課程への進学に関する現状と対応」で確認すると 【資料3 科学技術・学術審議会 人材委員会(第91回) 令和3年4月28日 より】
https://www.mext.go.jp/content/20210427-mxt_kiban03-000014622_5.pdf
修士課程修了から博士課程へ進学する人は、減っているようです。
修士から博士に進学する若い一般学生が減り、相対的に、社会人学生が多くみえるのかもしれません!
実際、社会人学生の占める割合がどうなっているのか、データを使って確認してみましょう。
データを使うとか、研究者っぽい!何かを主張するときは、根拠を示すことが大切だね!
修士課程と博士課程に入学する社会人の割合
使用したデータは、文部科学省のウェブサイト
科学技術指標2017 3.2高等教育機関の学生の状況 にある
【表3-2-3、2003年から2016年のデータ】です。
折れ線グラフを描いてみた
修士課程と博士課程に入学する社会人が占める割合の推移は、以下のような折れ線グラフになりました。
修士課程に入学する社会人の割合は、ほぼ10%前後で横ばい状態です。でも、博士課程に入学する社会人の割合は、2003年度で22%だったものが、2016年度では41%で、ほぼ倍増しています。
たしかに、博士課程は社会人の割合が増えてる!
折れ線グラフの様子から、博士課程に入学する社会人学生の割合は今後も増えそうです!
では、博士課程に入学する一般学生の人数と社会人学生の人数の推移はどうなっているのでしょうか。
博士課程に入学する社会人学生と一般の学生の人数
使用したデータは、先ほどと同じく、上記の文部科学省のウェブサイトにある
【表3-2-4、2003年から2016年のデータ】です。
棒グラフを描いてみた
社会人学生と一般の学生の入学者人数は、以下のような棒グラフになりました。
博士課程に入学する社会人学生の人数、じわじわ増えてる!
というよりも、一般の学生が減っています!
グラフを描くと、博士課程に入学する社会人学生は増える傾向ですが一般の学生は減っている、ということがよくわかります。
博士課程に進学する若い一般学生の人数が減少していることは問題です。でも、年齢に関係なく、大学院の博士課程で学ぶ人が増えていくとしたら、それは歓迎すべき事柄かもしれません。
まとめ
大学院の博士課程に進学すると学生の年齢層が一気に上がり、社会人の方が多く在籍しているようにみえました。グラフを描いてみると、たしかに、博士課程に入学する社会人学生が増え、一般の学生が減っていることがわかります。
いつか、学生全体に占める社会人の割合が半分を超える日がくるかもしれません。でも、年齢に関係なく、いろいろな人が博士課程で学んでいるという環境は、多様性という意味で、そんなに悪いことではないかもしれません。
そういえば、博士課程のときは、年齢だけでなく多様な国籍の方たちとも語り合うことができました。それも、楽しかったです!