研究計画書を書くときの約束事と具体例
卒業論文を書くためには、さまざまな研究活動をしなければなりません。そのため、最初にきちんと研究の計画を立て、それを研究計画書にまとめておくことをお勧めします。
研究計画書かぁ…
卒業論文を書くためには、多数の文献を読んだり、先行研究を調べたり、インタビューやアンケートなどの調査をしたり、実験を行なったりなど、さまざまな活動をする必要があります。
きちんと研究計画を立て、それを研究計画書にまとめましょう。
研究計画書を書く上での基本的な約束事
大学や研究分野によって、研究計画書の書式や記述内容は異なりますが、以下のような約束事は、研究計画書を書く上での基本です。
文末表現を「である」調にする
文末表現は「である」調で統一します。
「ですます」調で書かないよう注意しましょう。
主観を語る表現を使わない
卒論など、論文に関係する文章では、自分の主観を語る表現を避けます。
たとえば、「~と思う」「~と感じられる」「~は好ましくない」などは、主観を語る表現ですから、研究計画書を書くときにも使わないようにしましょう。
自分の意見か!それとも他者の意見か!を明確にする
卒論などを書くときには、「自分の意見か」「他者の意見か」が明確にわかるよう記述する必要があります。
他者の意見を自分の意見であるかのように書いてしまうと、文献の盗用になってしまいますから注意しましょう。
自分の考えたことではなく、他の人が考えたこと、たとえば、何かの文献を参考にしているときは
この問題の重要性は、〇〇(××××)が「・・・・・・・・・・」と主張していることからわかる
「・・・・・・・・・・」(〇〇、××××)と指摘されているが、この問題を解決するためには
(××××は西暦)
などと記述すると、「・・・・・・・・・・」の部分が他者(〇〇)の意見であることが明確になります。
他者の意見を自分の意見であるかのように書いては、ダメですよ〜!
文献を引用しながら文章を記述する方法は、研究分野によって異なります。所属するゼミ(研究室)で確認しましょう。
研究計画書の具体例
研究計画書の記述内容は研究分野によって異なりますが、一般的に、以下のような項目を記述します。
・研究テーマ
・研究の背景
・研究の目的
・研究の方法
・期待される成果
・参考文献
大学や学部、研究室によっては、研究計画書の文字数やページ数、フォント、記入すべき項目等、詳細に決められている場合があります。
また、研究計画書の見本(ひな型)が提示されていることもありますので、そのようなときは、必ず見本(ひな型)にしたがって書きましょう。
ここでは、A4用紙2枚の研究計画書の例を紹介します。
・研究テーマ
研究テーマをわかりやすく説明しましょう。
・研究の背景
この研究テーマをなぜ選んだのか、いかにこの研究テーマは重要か、また、先行研究の紹介や評価、問題点の指摘、などを書きます。先行研究について記述するときは、引用部分と自分の意見を明確に区別して書かなければならないことに注意しましょう。
・研究の目的
研究の目的をできるだけ簡潔にまとめて記述します。
・研究の方法
研究をどのように進めていくか具体的に書きます。たとえば、事例研究であれば、事例の具体的な収集方法を記述したり、実験系の研究であれば、具体的な実験デザインを記述します。研究の方法は研究分野によって異なりますが、どのような分野であってもできるだけ具体的に記述しましょう。
・期待される成果
研究を達成できたときの成果や、研究が社会にどう役立つかなどを記述します。
・参考文献
引用文献や参考文献の一覧表を載せましょう。
まとめ
卒業論文を書くためには、さまざまな研究活動をしなければなりません。研究活動は一朝一夕でできるものではありませんから、研究を始める前に、きちんと研究計画を立て、それを研究計画書にまとめておきましょう。
所属する大学や学部、研究室によっては、研究計画書の見本(ひな型)が提示されている場合があります。そのようなときは、見本(ひな型)にしたがって書きましょう。
最初にきちんと研究計画書を書いておくと、卒業論文を書くときに役立ちますよ!
私は、大学3年の夏に研究計画書の提出を迫られ、めっちゃ、焦りました!