シンプルで見やすい折れ線グラフ

大学院入学者数の推移(男女別)に示した折れ線グラフ

研究発表で使いたいシンプルで見やすい折れ線グラフ

大学院で執筆する論文や研究発表の場で使うグラフはシンプルで見やすいことが重要です。一見しただけで伝えたい内容が相手に届く必要があるからです。スキルのある社会人大学院生は、つい、人目をひく凝ったデザインのグラフを描いてしまいたくなります。でも、研究の場では、シンプルで見やすいグラフ作りを心がけたいところです!

ここでは、シンプルで見やすい折れ線グラフとはどうようなものか説明していきます。
折れ線グラフはよく使うグラフですから、描き方をマスターしておきたいですね。

棒グラフと円グラフ、また、散布図については、下記の記事

・棒グラフ:研究発表で使いたいシンプルな棒グラフ
・円グラフ:研究発表で使いたい、発表意図が伝わる円グラフ
・散布図: 研究の場で描く機会が多い散布図

で説明しました。ご興味のある方はそちらもご覧ください。

以下、Excel(Microsoft Office for Mac 2011)を使って描画しています。

折れ線グラフで伝えたいことは何か!

一般的に折れ線グラフは、縦軸に数値、横軸に経過する時間をとります。そして、経過する時間ごとの数値を線で結んだグラフが折れ線グラフになります。縦軸と横軸を逆にしないように注意しましょう!

折れ線グラフの描画には

文部科学省のウェブサイト
科学技術指標2017 3.2高等教育機関の学生の状況

にある下記の 表3-2-6 の数値を使いました。

学部・修士課程・博士課程別入学者数が示された表

上記 表3-2-6 の学部・修士課程・博士課程別入学者数(女性と男性)の数値をもとに、ここでは、修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移を折れ線グラフで描きます。

つまり、折れ線グラフで描く内容は

修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移

です。そのため、横軸は年度、縦軸は人数となります。

さて、上記の内容「修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移」を描くためには、まずエクセルの表を整理する必要があります。うまく表を整理することが、折れ線グラフを楽に描くコツです。



折れ線グラフを描く上で必要なデータだけ残した表を作成しましょう!

「修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移」を折れ線グラフで描くのですから、表3-2-6 の学部の人数や全入学生(男性と女性を合わせた合計人数)などのデータは、ここでは必要ありません。よって、これらのデータをエクセル表から省き、必要なデータだけ残したエクセル表を作成します!

表3-2-6 から、以下のような表を作成するとわかりやすいですね。

修士課程・博士課程別 男性女性の入学者数が示された表

では、上記のエクセル表の数字を使って、実際に「修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移」を示す折れ線グラフを描いてみましょう。エクセルでは以下のような折れ線グラフが描けると思います。

修士課程・博士課程別 男性女性の入学者数の折れ線グラフ オリジナル

上記の折れ線グラフ、軸ラベルなどがなくシンプルですが、見やすい折れ線グラフとはいえませんね。まず、どの折れ線が修士課程で、どの折れ線が博士課程なのかわかりません。また、どの折れ線が男性で、どの折れ線が女性か判断するのも難しいです。

したがって、シンプルで見やすい折れ線グラフを描画するため、エクセルやパワーポイントを使って以下のような作業をしていきましょう!


① エクセルで作業

【折れ線を見ただけで、男性か女性か判断できるようにする】
どの折れ線が男性で、どの折れ線が女性か判断しやすくする工夫

まず、どの折れ線が男性で、どの折れ線が女性か判断しやすくなるよう工夫しましょう。
そのために、各系列(折れ線)を選択して書式を変更していきます。

変更の方針

男性は、マーカーの塗りつぶし と 線 を使って、黒系の色に統一し、点線で表示します。
女性は、マーカーの塗りつぶし と 線 を使って、赤系の色に統一し、実線で表示します。
マーカースタイルは、どちらも ● を使い、サイズ 8 です。

修士課程・博士課程別 男性女性の入学者数の折れ線グラフ

すべての系列(折れ線)の書式を、変更の方針 にしたがって変更しましょう。かなり見やすい折れ線グラフができあがっていくはずです。

最後に、縦軸の数字のフォントを拡大し、横軸に描かれている意味のない 1, 2, 3 の数字やグラフ右横のわかりにくい凡例を削除します。

エクセルで行う作業はここまでです。
ここからは、パワーポイントで作業していきましょう。テキストを書き込んで見やすいグラフにする作業は、パワーポイントを使う方が楽です。


② パワーポイントで作業

【折れ線が何を表しているか!を、折れ線の横に表示する】
どの折れ線が修士課程で、どの折れ線が博士課程かなどがわかるよう工夫する

どの折れ線が修士課程で、どの折れ線が博士課程かなどが、一見してわかるように工夫しましょう。

ここでは、各折れ線の横にテキストボックスで、 折れ線が何を表しているか! を書き込んでいきます。上から順に

男性(修士):自然科学
男性(修士):人文・社会科学・その他
女性(修士):人文・社会科学・その他
女性(修士):自然科学
男性(博士):自然科学
女性(博士):自然科学
男性(博士):人文・社会科学・その他
女性(博士):人文・社会科学・その他

と表示していきます。

以下のように、折れ線の真横に説明があると、どの折れ線が何を示しているかがわかりやすいです。シンプルで見やすい折れ線グラフができました!

大学院入学者数の推移(男女別)に示した折れ線グラフ

これで、 表3-2-6 の学部・修士課程・博士課程別入学者数(女性と男性)の数字から必要なデータだけを使って、修士課程と博士課程に入学する男性と女性の人数の推移を示す折れ線グラフを描くことができました!


エクセルのグラフ描画機能だけを使って、シンプルで見やすい折れ線グラフを描くことは難しいです。グラフの書式の選択などを使ってグラフの体裁を整えたあとは、パワーポイントを使って、必要なテキストなどを書き加えていきましょう。

作業が楽になりますよ!



自分の研究内容を論文に書いたり人前で発表したりするときには、限られたスペース、限られた時間で的確に伝える必要があります。そのため、直感的で伝わりやすいグラフは積極的に活用していきたいですね。

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