「ご覧のように…」のひと言が使えるよう、グラフの書式を変更しよう
卒論や修論などの研究発表をするとき、グラフを使うと伝えたいことを直感的に伝えることができます。
そのため、グラフ化できるものは積極的にグラフ化しましょう。
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Excelを使えば、棒グラフとか簡単に描けるよね!
たしかに、棒グラフなどは、Excelを使って簡単に描くことができます。
ただし、スライドに載せるときは、伝えたいことが直感的に伝わるようグラフの書式を変更しましょう。
Excelには、グラフの書式変更や装飾などの機能が数多く備わっています。
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3Dグラフとか、描いてみたくなるよね!
3Dグラフはかっこよく見えますが、研究発表での使用は避けた方がいいです。
3Dグラフを使うと、大小の比較に歪みが生じてしまうからです。
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立体的に見えるってことは、実は、錯視状態、錯覚を利用していますから…!
研究発表の場では、棒の長さや角度、傾きなどがシンプルに伝わる2Dのグラフを使いましょう。
以下では、棒グラフを例にして、発表用のグラフを作成する過程を紹介しています。
「ご覧のように…」のひと言で伝えたいことが直感的に伝わるようよう、グラフを描いていきましょう。
グラフ描画はエクセルで!
ここでは、クラス別の授業満足度に関する下記のようなデータがあると仮定します。

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もしも、この表をこのままスライドに貼り付けて発表すると、どうなるでしょうか?
「各組の授業満足度の特徴をあげると、¥組の情報リテラシーが10、#組の微分積分が4で…」などと、表の数字を読み上げながら発表することになります。
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数字を読み上げられても、言いたいことがよくわからないね!
このようなときは、グラフを描きましょう。
Excelを使うと、下記のような棒グラフが簡単に描けるはずです(仮想データ)。

棒グラフにすると「¥組の情報リテラシーの授業満足度が高いこと、#組の微分積分の授業満足度が低いこと」が、直感的に伝わるようになります。

さらに「ご覧のように…」のひと言が使えるよう、グラフに手を加えていきましょう!
グラフの書式を変更!
伝えたいことがより直感的に伝わるよう、棒グラフの書式を変更していきます。

グラフをアレンジしていくんだね!
変更箇所は、主に、棒グラフの色や軸ラベルの表示のしかたです。
書式を変更する具体的な方法はGoogle検索で見つかるはずですが、書式の変更方法を説明しているウェブサイトは多いです。
自分に合う方法を検索するために、自分が使っているパソコンの環境や使用しているExcelのバージョンなどを検索キーワードに追加してみましょう。

検索範囲を絞ることができます!
よろしければ、こちらもどうぞ!
棒グラフの色
棒グラフの色をモノトーンに変更しましょう(仮想データ)。


すごく地味になったけど、これでいいの?
モノトーンのグラフを作ってから、目立たせたい箇所に色を付けていきます。
また、スライドを印刷しなければならなくなったときに、モノトーンのグラフがあるとお得です。
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たしかに、カラー印刷はきれいだけど、お金がかかる!
X軸とY軸
グラフを描いたら、軸がどのように表示されているか必ず確認しましょう。
方眼用紙などにペンを使ってグラフを描くと、軸から描き始めるため、軸がおろそかになることは少ないです。
でも、Excelで棒グラフを描くと、軸が簡単に描かれてしまうため、軸の重要性を忘れがちです。
X軸とY軸がきちんと描かれていて初めて棒の長さに意味が生じますから、必ず、X軸とY軸がどのように表示されているか確認しましょう。


上記のグラフでは、Y軸が「授業満足度」を表していることがわかるように、軸のラベルを書き足し、縦書きで表記しています(仮想データ)。
また、目盛の最大値は10に変更し、フォントサイズを大きくしています。
さらに、X軸のフォントサイズも大きくしています。

凡例のフォントも大きくして表示場所を変えていますが、この辺りはお好みで!
グラフはスライドに大きく貼り付ける
Excelで描いたグラフは、簡単にPowerPointにコピペできます。
PowerPointに貼り付けるときは、なるべく大きく貼り付けるようにします。
グラフの細部まで見えるように貼り付けておくと、発表のときに「ご覧のように…」のひと言が使えるからです。
グラフをコピー&ペーストしたあと、PowerPoint上でテキストを書き足すこともできます。
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以下では、「¥組」「#組」などのテキストを書き足しています!

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「ご覧のように…」って言うだけで発表できそうなグラフになったね!
まとめ
卒論や修論などの研究発表をするとき、グラフを使うと伝えたいことを直感的に伝えることができます。
グラフ化できるものは積極的にグラフ化しましょう。
Excelなどを使うと、簡単にグラフを描画できますが、描画したグラフをそのまま使うのではなく、伝えたいことが直感的に伝わるよう、グラフの書式を変更しましょう。
ここでは、棒グラフの色の付け方や軸の表示、また、グラフを大きく貼り付けることなどを紹介しました。
研究発表をするときのグラフは、「ご覧のように…」のひと言で伝えたいことが直感的に伝わるように作成することをお勧めします。
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伝えたいことがきちんと伝わるようにグラフをカスタマイズしておくと、発表のときに、とてもラクですよ!