卒業論文執筆へのアドバイス

大隈講堂の時計

卒業論文執筆へのアドバイス

大学の通信教育課程でも、卒業論文の提出や卒業研究の発表を卒業要件としている大学は多いです。そのため、一般の通学生だけではなく社会人大学生も卒業論文に取り組むことになります。

実際、大学のウェブサイトなどで確認してみると通信教育課程でも卒業論文の執筆を必須にしているところ、多いです。

例えば、早稲田大学人間科学部eスクール (通信教育課程) は、卒業研究発表会が必須です。eスクール 生はそれぞれ研究室に所属して、自分が設定した研究に取り組み、最終的に、取り組んだ研究の成果を卒業研究発表会で発表しなければなりません。口頭試問(=卒業試験)は、なかなか厳しいものとなっています。

でも、頑張って取り組んだ研究の成果を人前で発表する場は楽しくもあるはずです。悔いのないよう、しっかり卒業論文を執筆して卒業研究発表会に臨みましょう!


卒業論文執筆へのアドバイス
ー社会人大学生の方へー

社会人学生の方は既に社会人生活を送っているわけですから、文章を書く機会も多く、文章執筆に慣れていることと思います。

でも、卒業論文のような論文形式の文章は、ビジネス文書や自分語りの感想文などとは異なります。

ここでは、通学生の方というよりも、社会人大学生の方を念頭に基本的なアドバイスをしていきたいと思います。

まずは、次の3点に注意しましょう!

①  感想文を書かない!
②  1つの文に1つの事柄を書く!
③  専門用語などを不用意に使わない!

以下で、①から③について説明していきます。


①  感想文を書かない!

遠い昔、学校で書かされた読書感想文や遠足の作文等の影響でしょうか?
社会人になってから大学という学びの場で文章を書こうとすると、社会人の方は、感想文的な文章を書いてしまう傾向があるようです。

感想文的な文章とは
「〜には問題があると思う。」や「〜は解決すべき課題と感じる。」
などと語尾に「思う」や「感じる」がついてしまう文章です。

語尾に「思う」や「感じる」が書かれてしまうと、その文章は書き手の感想を述べているだけの文章となります。卒業論文のような論文形式の文章とはいえなくなってしまいます。

卒業論文とは、これまでの自分の研究成果をもとに自分の主張を明確に記述する文章です。自分の研究成果を根拠に論じていくわけですから、決して感想文とはならないはずです。

つまり、根拠を明確に記述して論じている文章が 論文 なのですから、語尾は

「したがって、〜には問題がある。」
「そのため、〜は解決すべき課題となる。」

となりますよね!

自信がないと語尾に「思う」や「感じる」をつけてしまいがちですが、自分の研究成果を根拠に論じているのですから、自信をもって「問題がある。」「課題となる。」などと記述しましょう!

感想文のような論文にならないよう注意することが大切です。


②  1つの文に1つの事柄を書く!

「論文」ということばから「難しくて読みにくい文章」というイメージを思い浮かべるのでしょうか? 通学生だけではなく社会人学生の方も、論文を執筆する際、わざわざ読みにくい文章を書く傾向があります。

例えば、1つの文に多くの事柄を詰め込んで、わざわざ複雑な一文にしたりします。複雑な一文で書かれた文は読みにくいです。論文では、読みにくい複雑な文は書かないよう注意しましょう。

そのためには、1つの文に1つの事柄を書く ようにします。そうすれば、簡潔で読みやすい一文となります。論じている内容が難解であればあるほど、1つの文には1つの事柄だけを書いて簡潔な一文にしましょう。

例えば

「論文は、自分の考えを明確に主張することを求めらる文章であるから、主張を明確にするために根拠を書く必要があり、そのために自分の主張を支える論文を探すことが重要な作業となるが、論文を引用するときには注意が必要といわれている。」

などと長い一文をダラダラ書くと、複雑な文となって何がいいたいのかよくわからなくなってしまいます。

次のように、1つの文には1つの事柄を書きましょう。

「論文は、自分の考えを明確に主張する文章である。」

このように、1つの文に1つの事柄を書くと文意が明確になり、読みやすくなります。


③  専門用語などを不用意に使わない!

②と同様、やはり「論文」ということばから「難しい文章」というイメージを連想するのでしょうか? 論文では専門的な難しいことばを使う必要があると思いがちです。また、社会人大学生の場合、自分が所属している特定の業界内で共有されている専門用語を使いがちです。

しかし、ある特定の業界内で共有されているような専門用語は、その業界外の人には通じません。そのため、不用意に論文などで使わないようにしましょう。

専門用語を使う必要がある場合は、専門外の人にもわかるよう

専門用語などは一般的な用語に言い換える。
または、その専門用語の意味をわかりやすく説明する。

ようにしましょう。

卒業論文のような論文形式の文章は、読み手が読みやすいように書く必要があります。意味がわかりにくい専門用語などを不用意に使わない よう注意しましょう。専門用語を使う必要がある場合は、一般的な用語に置き換えたり専門用語の意味をわかりやすく説明するようにしましょう。


まとめ

卒業論文を執筆することは、時間的にも体力的にも大変だと思います。でも、頑張って取り組んできた研究の成果を論文という形できちんとまとめたいですよね。

そのためには、まずは基本的なこと

・感想文を書かない!
・1つの文に1つの事柄を書く!
・専門用語などを不用意に使わない!

に注意しましょう。

そうすれば、きっと論文らしい文章を書けるようになります。


書籍の紹介

レポートや論文の書き方について書かれた本、たくさん出版されていますね。
まずは、そのような本に目を通してから卒業論文を書くことを強くお勧めします!

とはいえ、本をゆっくり読む時間もないという方には、以下の本はどうでしょうか。

富士通エフ・オー・エム株式会社(2018)『学生のための思考力・判断力・表現力が身に付く情報リテラシー』FOM出版

こちらの本は、いわゆる、大学の教科書っぽい書き方になっていません。そのため、社会人大学生の方にとって読みやすいのではないかと思います。

また、Word、Excel、 PowerPointの使い方についても説明されていますので、Word、Excel、 PowerPointの使い方に慣れていない方にもお勧めです。逆に、Word、Excel、 PowerPointの使い方の説明など必要ないという方にとっては、読み飛ばすページが多い本かもしれません。


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