卒論や修論から投稿用の論文を作成するときのコツ!
大学院では、学術雑誌に論文を投稿します。そのため、卒業論文や修士論文を書き直し、投稿用の論文を作成するときがあります。
そのまま投稿できないの?
長い論文は、短くまとめる必要があります!
学術雑誌のページ数には限りがありますので、投稿する論文のページ数は4ページとか8ページなどと制限されます。そのため、卒業論文や修士論文などを指定されたページ数に書き直す必要があります。
投稿を検討している学術雑誌がある場合は、早めに、執筆案内や投稿規程を確認しましょう。まだ、投稿したい学術雑誌がわからないときは、自分の研究分野と関連がありそうな学会を探しましょう。
以下では、卒業論文や修士論文から投稿論文を作成するときのコツを紹介します。
簡単にまとめると、こんな感じかな?
研究の背景や研究の目的をわかりやすく説明
卒業論文や修士論文から投稿論文を作成するときには、研究の背景や研究の目的をわかりやすく説明する必要があります。
なぜ?
投稿論文を読む人は、学会誌の編集者や査読者など、自分の研究内容について未知の人です。
そのような人に対して、自分の研究の背景や目的などをわかりやすく説明しなければなりません。
ここが、研究内容について把握している指導教官に提出する卒論や修論と大きく異なる点です!
もしも、卒業論文や修士論文が序論・本論・結論の構成で書かれていれば、序論部分に研究の背景や研究の目的が書かれているはずです。まずは、そこを簡潔にまとめましょう。
たとえば、研究の背景であれば、問題点への指摘や先行として行われている研究の紹介など、また、研究の目的であれば「〜を明らかにする」「〜を提案する」などの目的ですね!
そういえば、学術雑誌に掲載されている論文の「はじめに」とか「まえがき」に、こういう内容のことが書かれているね!
実際に取り組んだことを記述
研究の背景や研究の目的などを記述したら、次に、研究の目的を達成するために実際に取り組んだことを記述しましょう。
たとえば、以下のような内容です。
・何かについて調査したのであれば、調査方法や調査対象、調査結果など
・何かの実験をしたのであれば、実験方法や分析方法、実験結果など
・何かの文献を根拠に論じているならば、その文献についての説明
・何かしらのモデルを立てて根拠を示したのであれば、そのモデルについて
ページ数が制限されているため、図表などを積極的に取り入れて記述することをお勧めします。
実際に取り組んだことを具体的に記述できたら、結果に対する考察を記述しましょう。
卒論や修論の本論部分に書かれていることですね!
本論部分には「はじめに」とか「おわりに」みたいな、よくあるパターンはないの?
本論部分は、研究内容によってさまざまですから、自分の研究内容に合った見出しをつけましょう。
最後に、研究の目的がどのような結果に至ったか端的に記述
序論部分と本論部分をまとめることができれば、あとは簡単です。研究の目的がどのような結果になったかを簡潔に記述して、投稿論文を締めくくります。
「はじめに」に対する「おわりに」、「まえがき」に対する「あとがき」みたいなものですね!
他に、書いた方がいいものとか、ある?
これからの課題や今後の展望などを記述してもいいかもしれません。修士課程や博士課程の学生の場合、今後、どのように研究を発展させていくつもりかは重要です。
当然、参考文献の一覧表は載せますよ!!
まとめ
大学院では、学術雑誌に論文を投稿するために、卒業論文や修士論文を書き直して投稿用の論文を作成するときがあります。投稿を検討している学術雑誌がある場合は、早めに、執筆案内や投稿規程を確認しましょう。
卒業論文や修士論文が序論・本論・結論の構成で書かれていれば、序論部分から、研究の背景や研究の目的を簡潔にまとめます。次に、本論部分に記述されている内容を具体的に書きましょう。最後に、研究の目的がどのような結果に至ったかを端的に示します。
さらに、これからの課題や今後の展望などを記述してもいいかもしれません。
論文を投稿する予定の学会誌が決まったら、掲載されている論文を複数読んでみることをおススメします。採録される論文の書き方の傾向みたいなものが、わかるかもしれませんよ!