卒業論文執筆 トピック・センテンス

パラグラフライティングとトピックセンテンスの図

卒業論文執筆 トピック・センテンス

そろそろ卒論執筆の季節ですね。

「卒論なんてまだ先!」
などと先送りしていると、アッというまに提出締切日がきます。
提出締切日直前に慌てると、つまらないミスをするかもしれません。
卒論の執筆は本当に大変ですから、地道に取り組んでいきましょう!

また、私は早稲田大学の大学院時代、通学生だけでなく社会人学生の方の論文の書き方指導をしました。社会人学生の方はビジネス文書などを書く機会も多く、文章を書くことに慣れている方も多いです。でも、学術の世界には学術の世界の文章の書き方のルールがあります。卒業論文など、アカデミックな文章を書くときには、ビジネス文書などとは異なるルールにしたがう必要があります。

ここでは、アカデミックな文章の書き方について、通学生だけではなく社会人大学生の方のことも考慮しながらアドバイスをしたいと思います。


卒業論文は パラグラフ・ライティング で書く
(トピック・センテンス)

まず、卒業論文は パラグラフ・ライティング という文章作成の手法を使って書きましょう!

パラグラフと、いわゆる段落は異なります。パラグラフと段落の違いについては、卒業論文執筆 パラグラフ・ライティング でも説明しています。よろしければ、そちらも参考にしてみて下さい。

ここでは、パラグラフ・ライティングの中でも特に重要な トピック・センテンス について説明していきます。

ただし、パラグラフとはどのようなものか、以下で簡単に説明します。


パラグラフ

パラグラフ とは、ある1つのトピック(話題)について述べた文の集合のことです。
1つのパラグラフの中では、1つのトピックに関してだけ述べなければなりません。
そのため、トピックを変えるときはパラグラフを変えます。
また、トピックが変わらないのであればパラグラフは変えません。

パラグラフという概念と、いわゆる段落という概念は異なります。
パラグラフは、段落よりも書いているトピック(話題)についての扱いが厳密です。

たとえば

「このトピック(話題)についてかなり長く書いているから、この辺でパラグラフを変えよう!」や「トピック(話題)は飛ぶけど、ここは奇を衒って別のトピック(話題)についてもふれよう!」

などと、安易にパラグラフを変えたり異なるトピックに飛ぶことはできません。

ある1つのトピック(話題)について述べた文の集合が1つのパラグラフ になるからです。

パラグラフは、いわゆる段落と見た目は同じです。
でも、パラグラフではトピック(話題)の扱いが段落よりも厳密です。

ある1つのトピック(話題)について述べた文の集合が1つのパラグラフになっていれば、トピック・センテンス(パラグラフの要約文)をパラグラフの先頭に記述できます。

それでは、トピック・センテンス(パラグラフの要約文)とはどのようなものか、以下でみていきましょう!


トピック・センテンス(パラグラフの要約文)のイメージ

トピック・センテンス のイメージを図で表現してみました。

たとえば、以下のような3つのパラグラフで書かれている文章を想定してみましょう。

パラグラフ・ライティングは、1つのパラグラフで1つのトピックを扱うライティング手法ですから、パラグラフ①、パラグラフ②、パラグラフ③のトピックは重複することなくそれぞれ独立していなければなりません。

トピックが重複することなく独立していれば、以下の図ように、明確なトピック・センテンス(パラグラフの要約文)がパラグラフの先頭に記述できます。

パラグラフライティングとトピックセンテンスの図

たとえば

「このトピックについてかなり長く書いているから、この辺でパラグラフ①を終わらせてパラグラフ②にしよう!」や「トピックは飛ぶけど、ここは奇を衒ってパラグラフ①の中で別のトピックについてもふれよう!」

などと、安易にパラグラフを変えたり異なるトピックに飛ぶことはできません。
そんなことをしたら、明確なトピック・センテンス(パラグラフの要約文)をパラグラフの先頭に記述できなくなります。

明確なトピック・センテンス(パラグラフの要約文)がパラグラフの先頭に記述されていれば、読み手はトピック・センテンスを拾い読みするだけで論文の内容が把握できます。論文の読み手にとって、こんなありがたいことはありませんね。

卒業論文など、論文形式の文章を執筆するときは明確なトピック・センテンス(パラグラフの要約文)をパラグラフの先頭に記述した文章を書くようにしましょう。そのためには、パラグラフ・ライティングという文章作成の手法を身につけましょう!

注意
(社会人大学生の方は、パラグラフの要約をパラグラフの先頭ではなくパラグラフの最後に記述する傾向が見受けられます。注意しましょう!)


まとめ

ある1つのトピックについて述べた文の集合が パラグラフ です。各パラグラフで書かれているトピックはそれぞれ重複することなく独立していなければなりません。

トピックが重複することなく独立していれば、明確な トピック・センテンス(パラグラフの要約文)がパラグラフの先頭に記述できます。

明確なトピック・センテンス(パラグラフの要約文)がパラグラフの先頭に記述されていれば、読み手はトピック・センテンスを拾い読みするだけで論文の内容が把握できます。

卒業論文など、論文形式の文章を執筆するときには、パラグラフ・ライティング の技能をぜひ活用しましょう。パラグラフ・ライティングの技能を身につけると論理的な文章を書くことができるようになりますから、社会人生活で役立つ機会もあると思います。


書籍の紹介

論文の書き方について書かれている本はたくさんあります。パラグラフ・ライティングについて書かれている本も多いです。まずは、そのような本に目を通してから卒業論文を書くことをお勧めします!

とはいえ、本をゆっくり読む時間がないという方には、以下の本が読みやすいかもしれません。

加藤恭子、ヴァネッサ・ハーディ(1998)『英語小論文の書き方 英語のロジック・日本語のロジック』講談社

こちらの本は新書で手軽に読めます。「日本人の書くものは、エッセイにしろ論文にしろ、”雲”。ふわふわとつかみどころがない」と、かなり辛辣なセリフ満載ですが、パラグラフ・ライティングのイメージをつかむことができると思います。