見やすいスライドを使って発表を聞いてもらおう!
卒論や修論、投稿論文などの発表用スライドは、発表している研究内容そのものが聞き手に伝わるよう、見やすさ重視で作成しましょう。
スライドは、あくまで、研究内容を説明するための補助ですから、あまり凝ったデザインにしないことをお勧めします。

でも、PowerPointなどを使えば、かっこいいスライドが簡単に作れるよ!

かっこよさよりも、発表する中身の方が重要です!
デザインに凝り過ぎると、肝心の文字や図が見えにくくなってしまいますので、テキストや図などが見やすいスライドを作成することをお勧めします。
また、文字(テキスト)のみでスライドを埋めつくし、その文字(テキスト)を読み上げるだけの発表も避けた方がいいです。

読み上げる音声を聞いてるだけの発表って、正直、退屈だよね!
文字ばかりのスライド
発表内容をそのまま文章化してスクリーンに映し出し、それを読み上げるスタイルの発表は避けた方がいいです。
たとえば、以下のようなスライドを作成し、それを読み上げる発表スタイルです。


これ、発表者が読み上げる音声を聞いているより、各自が黙読したほうが早くない?

たしかに…とはいえ、発表の場で黙読はちょっと虚し過ぎます…
それに、発表内容をそのまま文章化してスライドに載せると文字数が増え、小さなフォントで書かざるを得なくなります。

遠くの席に座っている人には見辛いですよね!
スライドはあくまで、発表者が研究内容を語るための補助です。
そのため、大きなフォントを使い、図などを活用してスライドを作成することをお勧めします。
発表している研究内容そのものが聞き手に伝わりやすくなるスライドを作成することが大切です。
スライドの背景
白地に黒文字 or 黒地に白文字
スライドの背景は無地をお勧めします。
黒地の背景に白字、または、白地の背景に黒字を使うと、文字や図が見やすくなります。
一般的に、暗い場所では黒っぽい背景に白っぽい文字、明るい場所では白っぽい背景に黒っぽい文字を使うと見やすいといわれています。


スライドを印刷しなければならないときは白地に黒文字がいいかな?インク代が少なくて済む!
グラデーションや写真
グラデーション
パソコンを使ってスライドを作成していると、簡単に、スライドの背景にグラデーションなどをつけることができます。
そのため、つい、凝ったグラデーションなどをつけてみたくなります。
でも、グラデーションに凝りすぎると、肝心の、文字や図が見えにくくなってしまいます。

Steve Jobs のプレゼンでは「背景にグラデーションが使われた」って聞いたよ!

スライドの下の方からライトが当たっているように見えるグラデーションですね!
Steve Jobs のプレゼンのように、暗い客席にいる聴衆に向けて発表するときは効果的かもしれません。
でも、普通の教室であれば、文字や図が見えにくくなるほど凝ったグラデーションなどは避けましょう。
写真
多色使いの写真などを使った背景も、文字や図が見えにくくなるので避けます。

でも、気に入った風景写真とかペットの写真など、使いたくなるよ!

研究発表の場は、写真の品評会ではないので…
多色使いの写真などを使ってスライドを作成すると、文字や図が見えにくくなってしまいます。
研究発表で重視すべきことは発表している研究内容そのものです。
極力、発表内容と関係ないものは、スライドに載せないようにしましょう。
おまけ:どうしても個性を発揮したいとき
どうしても個性を発揮したいときは、発表前に映し出しておく表紙スライドを利用してもいいかもしれません。
発表と発表の間の時間は、発表者も聞き手も手持ち無沙汰ですから、論文のタイトルや自分の所属、名前などを書いたスライドで個性を発揮してみましょう。

待ち時間を利用するんだね!

ただし、そういうことを嫌がる指導教官もいますので、その辺りは気をつけて!
まとめ
卒論や修論、投稿論文などの発表をするときに重視すべきことは、発表している研究内容そのものです。
PowerPointなどの使い方に慣れてくると、凝ったデザインのスライドを作成したくなります。
でも、研究発表のときは、文字や図が見やすいシンプルなデザインのスライドを作成することをお勧めします。
見やすくシンプルなスライドをスクリーンに映し出しながら、発表者自身の声を使って研究内容を説明していきましょう。

発表後の質疑応答のときは「ご静聴ありがとうございました」のようなスライドではなく、研究発表の内容をまとめたスライドを表示しておくことをお勧めします!